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【ネタバレ】「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」のあらすじ・感想。ただただ放心するばかりの2時間半!

スーパーヒーローたちが作品の壁を超えて集結する「マーベル・シネマティック・ユニバース」の最新作、
「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」を観ました!

10点満点中7点

「アベンジャーズ インフィニティ・ウォー」のあらすじ・基本情報

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はるか昔、宇宙にビッグバンが起きた直後……
それ以前よりこの世に存在した、生命や物質の本質となる要素が6つのインフィニティストーンとなって、宇宙へと散らばった。
すべてのインフィニティストーンを揃えた者は、指を鳴らしただけで宇宙の生命の半分を消し去るほどの強大なパワーを手に入れるという。


そして今まさに、サノスという男がインフィニティストーンを探し求め、地球へとやってくる。
アベンジャーズはサノスから地球を……いや、この宇宙を守り抜くことができるのか!?

【基本情報】
出演: ロバート・ダウニー・Jr、クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、クリス・エヴァンス、スカーレット・ヨハンソン、ベネディクト・カンバーバッチ、ドン・チードル、トム・ホランド、チャドウィック・ボーズマン、ポール・ベタニー、エリザベス・オルセン、ジョシュ・ブローリン
上映時間: 149分

以下、ネタバレあり

アスガルド、壊滅! 「インフィニティ・ウォー」は血の流れる映画だった!

「インフィニティ・ウォー」いきなり衝撃的なシーンから始まりましたね……。
いや〜な予感はしたんですよ、だっていつものマーベルのオープニングシーンが無音なんだもん!
続いて映し出されるのが床に倒れている無数の人々。
誰かと思えば、「マイティ・ソー バトルロイヤル」で生き延びたアスガルドの民でした。
「バトルロイヤル」のラストシーンで登場した巨大な宇宙船は、やっぱりサノスのものだったんですね。

バイフロストの番人・ヘイムダル、そしてソーの弟・ロキも、サノスによって殺されてしまいます。
ヘイムダルが死の間際に開いた虹の橋に乗って、ハルクは地球へと帰還。
ソーは宇宙船の爆発とともに、宇宙をさまようことに。

あの平和な都・アスガルドが、こんな悲しい結末をむかえるなんて思ってもいませんでした。


「民さえいればアスガルドは再建できる」って言ってたのに、その民もいなくなってしまった……!!


しかしね、ここまで衝撃的な幕開けを用意してくれたのは僕的には拍手です。
これまでどれだけ派手に戦闘やっても血が流れることがほとんどなかった「アベンジャーズ」で、はっきりと流血や人の死を描いてくれてたから。
おかげで物語の中へ入りやすくなりましたね。

アイアンマン、スパイダーマン、ドクター・ストレンジの共闘がアツい!

今作ではスーパーヒーロー同士の協力バトルがいたるところで見られましたが、僕的ベストはアイアンマン、スパイダーマン、ドクター・ストレンジの共闘ですね!
この3人が揃うと、画面を縦横無尽に使った空中戦が繰り広げられるので映像的に盛り上がるんだよな〜。
ニューヨークの街中でサノスの手下に敢然と立ち向かっていくアイアンマンとドクター・ストレンジの姿はめちゃめちゃカッチョ良かったぞ。

宇宙での戦闘シーンでは、周りに高層ビルがない場面でもスパイダーマンの動きをかっこよく見せる工夫があちこちにありましたね。
予告編にもあった、周りを飛び交う破片に糸を張って飛び回るシーンとか、新型スーツに搭載された巨大鉤爪(?)でのパワープレイとか。
テカテカした新スーツの質感も斬新でステキだった!

また、アイアンマンとスパイダーマンの絆にも胸が熱くなりました。
スパイダーマンがアイアンマンの危機に真っ先に駆けつけたところなんか、思わず拍手しちゃったよ。
「スパイダーマン・ホームカミング」ではアベンジャーズへの加入を誘われながらも辞退したスパイダーマンが、ついにアベンジャーズの一員として認められた場面は、さりげないながらも重要でしたね。
トニーが「君もアベンジャーズだ」と告げたときのピーターの誇らしげな顔、ほんっとうに良かったです。


だからこそ、ピーターが消滅してしまう瞬間は辛かったぞ……

「インフィニティ・ウォー」はマイティ・ソー復活の物語でもあった!

さらに胸熱な展開だったのが、どん底から這い上がっていくソーの姿!
思えば「マイティ・ソー」3部作の中でも、物語が進むにつれて彼は周りのものをどんどん失っていきました。
ダークエルフに母親を殺され、父・オーディンも亡くなり、姉・ヘラによってムジョルニアを破壊され、片目をも失い、ついにアスガルドは崩壊。
そして今作では、弟・ロキを含めアスガルドの民を皆殺しにされてしまう……
この境遇を悲しく笑いながらロケットに語るソーの姿は、見ていて胸が締め付けられました。

しかし! ソーはこのまま沈んでいく男ではなかった。
まずはガーディアンたちから義眼をもらい、右目を取り戻します。
そして武器職人であるエイトゥリの協力のもと、特殊な斧「ストームブレイカー」を製造。
ついにバイフロストの力をも手に入れることに成功しました!

ソーがワカンダに降臨した場面では、劇場から拍手が巻き起こってましたよ。
そりゃそーだよね、一国の王子からここまで悲惨な目にあった人が華麗に舞い戻ってきたんだもの!

ソーにはこれから幸せになってもらいたいよ、マジで(泣)


ワカンダ防衛戦から一気に話がおかしなことに。頭悪すぎない?

……と、ここまで異常なほどの盛り上がりをみせてきた「インフィニティ・ウォー」ですが、クライマックスであるはずのワカンダ防衛戦から一気に失速が始まります。
ひとことで言えば、戦い方が下手すぎ。
っつーか、頭悪くないですか?

圧倒的な物量で迫りくるサノス軍を叩くため、ブラックパンサーことティチャラ国王が取った作戦は「バリアの一部を開門し、敵の流れをそこに集中させ、一気に攻撃を浴びせる」こと。
うんうん、肉を斬らせて骨を断つ的な戦い方ですね。
これは別に悪くないでしょ。

でもそこから先の戦い方が、歩兵による接近戦……。
いやいや、そこは開門したバリアに向かって集中射撃じゃないの!?
「ブラックパンサー」では盾と槍で武装した兵隊っていう、いつの時代のアフリカだよって描かれ方だったワカンダ軍が、「インフィニティ・ウォー」ではちゃんと銃器も持ってることが表現されてて僕の中ではかなり好感度高かったんですよ。
じゃあそれを積極的に使えばいいだろ!
いきなり「ワカンダフォーエバー!」で突撃させるんじゃなくて、まずは遠距離攻撃で数を減らすのが大切じゃないの!?


ワカンダ王国、技術力は高いのに戦術がダメダメなのでは


「時間を巻き戻せる能力」があるならなぜ使わなかった、ドクター・ストレンジ……

マインドストーン以外、すべてのインフィニティストーンを手に入れたサノス。
もはやこれまでと覚悟を決めたヴィジョンは、自分の額のマインドストーンを破壊してくれと頼みます。
自分の命と引き換えに、最後のマインドストーンを葬り去ったヴィジョン……

が、そこであきらめるサノスではない。
なんと、タイムストーンの力を使って時間を巻き戻し、ヴィジョンを復活。
ゆうゆうとマインドストーンを奪い取ったのでした。

……これはね〜、観てて「やっちゃったな〜」って思いました。
時間の巻き戻しを解禁すると何でもありになっちゃうから、気をつけないとダメなんだよ。
ドクター・ストレンジがタイムストーンを持ってる間に、サノスが地球に来る前まで時間を巻き戻せばよかったのでは?
なんなら、サノスが子供の頃とか、生まれる前とかにまで時間を戻したら楽勝だったんじゃないの?
それができない理由って何か説明されてた??

戦闘能力のインフレは危険なんだってばよ〜


映像100点、ストーリー60点

「インフィニティ・ウォー」はこの間公開になった「レディ・プレイヤー1」みたいに映像体験としては申し分ない楽しさだけど、ストーリーにはもやもやが残る映画でした。
シナリオの粗い部分を圧倒的な映像でごまかしたって印象がどうしてもぬぐえません。

サノスの指ぱっちんでアベンジャーズもその多くが消え去ってしまったわけですが、この話のオチをどう解決させるのか……
消えてしまったヒーローたちは戻ってくるのか……
そもそもインフレしきったサノスの戦闘力をどう乗り越えるのか……

頑なにハルクが変身を拒むのはなぜなのか?
1400万を超える可能性の中からドクター・ストレンジがたった1つだけ見つけた「勝利の方法」とは?

いろいろと課題や謎を残したまま「マーベル・シネマティック・ユニバース」のフェーズ3は完結です。

エンドロール後の映像で示唆されたように、この先は「キャプテン・マーベル」の公開が控えていますね。
まずはそちらを楽しみに待ちましょう!

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