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【ネタバレあり】映画「リメンバー・ミー」の感想。落涙必至の主題歌 & おばあちゃんのしわしわ具合に震える!

ディズニー、ピクサーの最新作となるアニメ映画「リメンバー・ミー」(原題「Coco」)を、一足先にニュージーランドで鑑賞してきました!


(※ 日本版の予告編はNZから観られないので、こちらは海外版です)

10点満点中8点

あらすじ

メキシコに住む少年・ミゲルはミュージシャンに憧れるギターの天才。
しかし、彼の家族には、ある事情により「音楽禁止」の掟があった。

古い家族写真をきっかけに、自分のひいひいおじいちゃんが伝説的な歌手・デラクルスではないかと考えたミゲル。
先祖たちがあの世から帰ってくるという「死者の日」の夜、デラクルスの墓に忍び込み、彼のギターを手にした瞬間、なんと死者の国に迷いこんでしまった!

もとの世界に戻るには、家族の死者から「祝福」を受けなければならないという。
しかしミゲルが出会った家族は、祝福の条件として「ミュージシャンにならないこと」を要求する。
そんなの、とても受け入れられない!

そうだ、ひいひいおじいちゃんのデラクルスなら「祝福」をしてくれて、ミュージシャンになることも許してくれるはず。
タイムリミットは夜明けまで。はやくデラクルスに会いに行かなきゃ!!


以下、映画のネタバレを含みます!


反則じゃないの?ってくらい音楽がいいぞ〜〜〜!!

「リメンバー・ミー」、音楽がよかったですね〜〜〜!!!

タイトルにもなっている歌「リメンバー・ミー」が大事な役割を果たすお話なんで、この歌がホントに名曲じゃないと成り立たない映画なんですけど、ガチで泣ける名曲だからたまらんです。

映画序盤、デラクルスがダンサーたちを引き連れて歌うシーンでもうウルウルきちゃうし(これが最期のステージってのも涙を誘いますな)、
ヘクターが幼いココに歌って聞かせるところ、そしてミゲルが老婆になったココに弾き語りするところと、
ここぞってところで「リメンバー・ミー」が流れるもんで、
クッソ反則だぞそりゃ泣くだろクッソてなくらい涙腺緩んでしまいました。

劇中での重要な設定に
「死んだ人間は死者の国で楽しく暮らせるが、生きている人間に忘れられると完全に存在が消える」
ってのがあります。
「リメンバー・ミー」はそれともリンクしてるんですよね。
肉体は消えてしまっても魂はいつまでも留まれるように、わたしのことを覚えていて、と。
切ないなぁ、でもいい歌だなぁ。
(……なんで海外版の映画タイトルも「リメンバー・ミー」にしなかったんだろ?)

日本版では、シシド・カフカが東京スカパラダイスオーケストラとコラボしたバージョンがオリジナル主題歌として使われるとのことです。
こちらも楽しみですね(聴きたい……!)。

ほかには、ミゲルが人前で初めて披露した歌「ウン・ポコ・ローコ」もノリノリで楽しかった!
名曲だけど「ウンポコ」って語感は日本語的に子供のオモチャにされそうな歌詞ですがどうなんでしょう笑
吹き替えでは歌詞変わっちゃったりするんかしら。

はやくもオリジナルサウンドトラックが発売されているので、気の早い方は手に入れてみてはいかがでしょうか!!

デラクルス、怖かった! 憧れのヒーローが悪役に転換する恐怖!!

「リメンバー・ミー」中盤の一大クライマックスは、なんつってもデラクルスの本性が明らかになるところですよね。

憧れの大ミュージシャンであり、自分のひいひいおじいちゃんだと思っていた人が、
実は自分のひいひいおじいちゃん(=ヘクター)を殺害し、彼の楽曲とギターを盗んだ悪党だったとは……。
それを知ったときのミゲルの気持ちを考えると気の毒でしょうがない。

彼のモットー「Seize Your Moment (チャンスを掴め)」がまったく違う意味に聞こえてくる、あのデラクルスの一瞬の表情。
いや〜恐ろしいですねぇ、怖いですねぇ。
でも助演男優賞は間違いなくあんただよ、デラクルス!

おばあちゃんの皮膚ってこんなにアニメで再現できるもんなの!?

今作は、アニメ表現的に「CGでここまで再現できるのか……」と感心する部分が多かったですね。

まず冒頭の、ミゲル一家の歴史を切り絵で説明するシーン。

それからギターを演奏する手元に……(もう実写で撮れよと思ってしまった)
忘れちゃいけないのが、マリーゴールドの橋と、死者の国のキラッキラ具合。

で、僕が一番驚いたのが、ミゲルのひいおばあちゃん、ココの皮膚!!

クライマックスシーンで初めて大写しになるんですが、ゾッとするくらい、リアルにしわしわなんですよね。
年齢がしっかり皺の深さに刻まれていて、水分が抜けてカサカサになって……。
まさに「死を間近にむかえた人間の皮膚」って感じで。
こういう、実写ではあまりに生々しくて撮れないものこそ、アニメで見せるべきものなのかもしれないと思いました。

しかし、そんないつ命の灯が消えてもおかしくなかったココが、「リメンバー・ミー」を聞いた途端、ピクッと反応する。
わずかではあるけれども、皮膚に生気が戻っていく!
ココが笑って父親の思い出話をする……!!
この瞬間に、死者の国にいるヘクターは救われたんですよね。

いいシーンだった……。
僕ァおばあちゃんに弱いんじゃよ。
「となりのトトロ」でもメイを探すおばあちゃんに一番感情移入しちゃってたしな。

劇中での用語解説

「死者の日」

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By Paolaricaurte - Own work, CC BY-SA 4.0, Link

「死者の日」(ディア・デ・ロス・ムエルトス)は、メキシコをはじめとする中南米地域で伝統的に行われているお祭り。毎年10月31日から11月2日にかけて催されます。

映画でも描かれているように、あの世から死者の魂が帰ってくる日であるとされ、家族で集まって故人の思い出を語り合うのが習慣となっています。
派手な飾り付けや陽気な音楽で明るくお祝いするのが、日本のお盆とは違うところですね。

マリーゴールド

Marigolds 2008-10-31.JPG
By Reforma.imufomot - 投稿者自身による作品, パブリック・ドメイン, Link

現世と死者の国をつなぐ橋になっている花、そして「祝福」に使われる花びらは、マリーゴールドです。
メキシコの死者の日には欠かせない花で、この季節になると各地の露天で売られているのを目にすることができます。

なぜマリーゴールドを飾るのかというと、香りが強い花なので、死者が迷わずに帰ってくるための目印になるからだそうです(諸説あります)。

フリーダ・カーロ

Block Kahlo Rivera 1932 cropped.jpg
By カール・ヴァン・ヴェクテン - Block_Kahlo_Rivera_1932.jpg, パブリック・ドメイン, Link

ヘクターが変装したときに度々名乗っている「フリーダ・カーロ」とは、20世紀のメキシコを代表する女性画家です。
47年の生涯の中で、自画像を中心に200点以上もの作品を遺しました。

生前のヘクターとは……あんまり似てないかな?
劇中、本物のフリーダ・カーロも出てきてました。
やっぱり彼女ほどの有名人ともなれば、現世で忘れられることもありませんからね。
これからも死者の国で楽しく暮らすんでしょう。

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「リメンバー・ミー」が、動画サイトのU-NEXTで配信されています。
本来なら有料レンタル作品なのですが、
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お試し期間は31日間あるので、ほかの作品もじっくり楽しめますね!

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