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【無料あり】「ダージリン急行」のあらすじ・感想。筋があるようでないような、でも何度も観ちゃうロードムービー【ネタバレなし】

ウェス・アンダーソン監督による
異色のロードムービー
「ダージリン急行」を観ました!

筋がないようであるような
不思議な味わいのストーリーと、
鮮やかな色彩がくせになる作品です。

10点満点中8点

「ダージリン急行」の予告編・あらすじ

www.youtube.com

バイク事故から九死に一生を得て生還した長男・フランシス。
妊娠中の妻との離婚を考えている次男・ピーター。
元カノとの思い出が忘れられない小説家の三男・ジャック。

人生にそれぞれ異なる傷を抱えた三兄弟は、
亡き父が遺したトランクを抱えて
インドを走る列車「ダージリン急行」で"心の旅"へ出る。

「ダージリン急行」のキャスト

・フランシス: オーウェン・ウィルソン
三兄弟の長男。
父親の死後、疎遠になってしまった
兄弟の絆を取り戻すために旅を企画するが、
管理したがりな性格のため
弟たちからはうとまれている。

・ピーター: エイドリアン・ブロディ
三兄弟の次男。
旅行中も妻との離婚のことばかり考えている。

・ジャック: ジェイソン・シュワルツマン
三兄弟の三男。
元カノが忘れられないでいるが、
ちゃっかり列車の客室乗務員と
寝たりするなど、かなりの女好き。

「ダージリン急行」のネタバレなし感想

「ダージリン急行」、
自分の中ではとても好きな映画なんですけど、
どうして好きなのか?を言葉にあらわすのが
とても難しいです。

というのも、
「ダージリン急行」はお話のゴールが極めてぼんやりしているから。

「行方不明の母親に会いに行く」という
一応の目的はありますが、
長男フランシスはそれを秘密にしています。

次男ピーター、三男ジャックは
あまり旅に乗り気な様子ではなく、
ジャックに至っては途中で離脱しようと
イタリア行きの航空券まで隠し持っている始末。

てな具合に、
ロードムービーでありながら
一行の気持ちが最初からバラバラ。

おまけに三人三様の悩みを抱えていて、
それにまつわる細かなエピソードが
散りばめられているものだから、
追いかけにくいお話になってもおかしくない……
はずなんです。

でも「ダージリン急行」は、
なぜかず〜っと"観ちゃう"映画なんですよね。
この映画の魅力がいったい何なのか、
順番に解説していきたいと思います!

魅力その1: 音楽がいい!

「ダージリン急行」の第一の魅力は音楽です。

「ル〜 ル~ル~ルル〜」っていう
シタールの音色が
全編通して流れるんですけど、
これがまぁ気持ちいいのなんの。

ゴトゴトと走る列車の雰囲気ともあいまって、
のんびりした旅路を思わせるよいテーマ曲です。

テーマ曲と対象的に随所に使われるのが、
イギリスのロックバンド「キンクス」の音楽。

物語の始まりや、
三兄弟に大きな変化が訪れる場面で、
映画全体をピリピリピリッ!と引き締めてくれています。

ウェス・アンダーソンは
音楽でメリハリをつけるのがすっごく巧いですね。

で、何をおいても
ラストに流れる「オー・シャンゼリゼ」ですよ。

インドをひた走る列車の映像に
シャンソンを合わせるセンスに脱帽するしかありません。

よ〜く聞くと、
映画冒頭でピーターが
列車に乗り込む場面で流れている曲
「This Time Tommorow」にも
「オー・シャンゼリゼ」っぽいメロディラインが隠れているんで、
それと合わせての起用だと思います。


こんな選曲よく思いつくよ!

魅力その2: 色彩センスがいい!

ウェス・アンダーソンといえば、
画面の色彩が非常にユニークなことで知られています。

「ライフ・アクアティック」では
乗組員の真っ青なユニフォームが特徴的だったし、
「グランド・ブダペスト・ホテル」では
建物のピンク色がこれでもかと強調されていました。

で、本作「ダージリン急行」のカラーは
ターコイズブルーです。
列車の外も内装も、
また三兄弟が途中で立ち寄る民家も
ターコイズブルーで彩られており、
とってもキレイなんですよね。

しかも他のウェス・アンダーソン作品と違って、
色が作り物っぽくないんですよ。

「ライフ・アクアティック」も
「グランド・ブダペスト・ホテル」も、
色が鮮やかすぎて絵本みたいな映画だったんですが、
「ダージリン急行」は色彩を印象的にしながらも
リアリティを残した、バランスの良い仕上がりになっている。

彼の映画ってなんとなくとっつきにくいんだよな、
と思う人にも見やすい作品になってると思います。

魅力その3: シナリオがいい!

記事冒頭で
「筋がないようであるような話」
と書きましたけどホントそのとおりで、
「ダージリン急行」にはマジで一貫した筋がない。

終着点が決まっているようで決まってなく、
しょうもないことで話が脱線し、
行き止まりになり、
引き返し、
てなことを繰り返していく。

ただコレって、
列車を人生に例えたお話として大成功してると思うんですよ。

車やバイクではなく、
他の乗客と空間をともにする「列車」での旅。

ロマンティックな出会いもあれば、
人生を邪魔するやつとの遭遇もある。

行き先は決まっているようでありながら、
迷子にもなるし、
やり方を間違えると
文字通り"レールから外れる"ことにもなる。

そんな人生のランダムさとか、
不条理さとかが詰め込まれたのが
「ダージリン急行」のお話であり、
だからこそ、筋があるようでない、ないようである……
という不思議な映画になっているのではないかと。

映画終盤で、
これまで三兄弟が出会った人々が
おなじ列車に乗っている空想の場面がありますが、
まさに「列車 = 人生」であることの証拠です。


しかしウェス・アンダーソンの映画は「こんな話よく思いつくよな」率が高い


……と、つらつら書いてきましたけど、
「ダージリン急行」の魅力は一度観てもらわないと絶対伝わらないです。

90分と短くサクッと鑑賞できますので、
気だるい雨の日やなんとなく寝られない夜にでもどうぞ。


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