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【全4作品】松本人志監督の映画あらすじ・感想まとめ!

お笑いタレントとしてはカリスマ的な人気を誇るものの、映画監督としては今ひとつ……な感じもある松本人志。
2018年現在、彼が手がけた4作の映画のあらすじと感想をまとめました!

「大日本人」

大佐藤大(だいさとう・まさる)は、日本各地に現れる巨大生物「獣(じゅう)」を退治する家系の6代目。
自身のからだに電流を流して巨大化し、獣と戦うことを生業としていたが、最近では世間からうとまれる存在となっていた。
家には落書きをされたり石を投げ込まれたりされ、妻と娘とは別居して暮らす、決して幸せとはいえない日々。


ある日、日本に正体不明の獣が現れたことで大佐藤の生活に転機が訪れる……


日本中に(いろんな意味で)衝撃を与えた、松本人志の初監督作品。
現役最後の「大日本人」である大佐藤の日常にテレビカメラが密着するという疑似ドキュメンタリー形式でストーリーが進みます。
竹内力や板尾創路など、個性派キャストが演じる「獣」と大佐藤とのバトルを楽しんでいると、最後には衝撃の展開が……

松本監督の映画では「大日本人」が一番おもしろいです。
絶妙にどれも気色悪い「獣」の造形は「トカゲのおっさん」に代表されるような松本コントの悪趣味さが炸裂しているし、大佐藤が乗るスクーターを追いかけるシークエンスなど映像的に好きな場面も多い。
賛否両論のラストは、最初に映画館で観たときはあっけにとられて若干腹も立ちましたが、2回目をテレビで観ると「あれ? 普通におもしろいじゃん」って思えました。
映画というよりも映像作品、テレビの画面サイズで観ると楽しめるのかもしれません。

まだ観たことない人は、ぜひ!


「しんぼる」

メキシコに住むプロレスラー「エスカルゴマン」。
いつものように朝食を取り、いつものように試合に向かう彼だったが、妻は彼の様子がおかしいことに気づいていた。

一方そのころ。
水玉のパジャマを着た男が、真っ白な部屋のなかで目覚める。
出口が見当たらず、状況を理解できない男。
しかし、部屋の壁からは"あるもの"が生えていた。
男が"あるもの"に触れたとき、物語が動きはじめる……


前作「大日本人」がかなり日本国内向けの内容だったのもあり、次は世界照準だ!ってことで作られた映画。
全体的にセリフは控えめ、矢継ぎ早に繰り出される映像ボケで話が進んでいきます。

メキシコの話とパジャマ男の話がどう交差するのか、そのための前振りが延々続く2時間。
強烈な批判もあるようですけど、僕が観た映画の中では「しんぼる」がダントツで腹抱えて笑った作品であることははっきり書いておきます。

「さや侍」

伊香藩の侍であった野見勘十郎は、あるできごとをきっかけに脱藩。
刀を捨てて賞金首となった彼は「さや侍」と呼ばれ、娘のたえとともに逃避行を続けていた。

多幸藩にたどり着いた野見はついにとらえられてしまう。
ところが彼に命じられたのは、藩の若君に芸を見せて笑わせてみろという「三十日の業」であった。
若君が笑えば無罪放免、失敗すれば即切腹。
武士としてのプライドを捨てて業に挑戦する野見、その運命は……


前2作とは異なり、演技未経験の素人である野見隆明さんを主演にむかえた時代劇。

素人の笑えない宴会芸をひたすら見続けさせられるという、拷問のような映画です。
「三十日の業」やる方じゃなくて見せられる方がしんどいよ!

でもね、だんだん野見さんがカッコよく見えてくるのは否定できないし、坊主のシーンからの流れも嫌いじゃないんだよな〜
もっと脚本作りこめば普通に観れる映画になったんじゃないか……うーん。


「R100」

サラリーマンの片山は、会員制のSMクラブ「ボンテージ」に入会する。
「ボンテージ」は、日常のいたるところに女王様があらわれ様々なプレイをしかけるという特殊なクラブだった。
だがそのプレイは次第にエスカレートし、片山の普段の生活までもが脅かされていく。
さらにプレイ中に起きたある事故がきっかけとなり、彼は「ボンテージ」のほんとうの恐ろしさを目の当たりにする……


ただただ嫌悪感しかない映画。
謎の組織のSMプレイは冒頭10分こそ期待させられるものの、その後は急激に失速して特に面白い場面もない。
おまけに「R100」というタイトルの意味が明らかになる部分は完全に批判逃れのための言い訳にしか聞こえず、観客をなめてると思われてもしかたないのでは。

映画館まで観に行ったんですけど、生まれて初めて「金返せ」と本気で腹が立ちました。
主人公並みのドMでない限り観る必要なし。

まとめ

「大日本人」だけ観とけばいいYO!

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